番外編

□明歌華鬼 番外編
2ページ/5ページ


そこは平安
貴族達が和歌に許されぬ想いを込めた、優雅できらびやかな時代



今日も貴族達は詠を歌い退屈な変わらぬ日々を過ごしていた

そしてその中にはこの男〈水深 晶 ミナミノアキラ〉のちの氷鈴華の姿もあった




彼は現在でいう優等生だ
仕事はなんでもそつなくこなす

友人関係ではみんなのお兄さん的存在
喧嘩をすればさっと間に入って最善な方法で解決する そんな男だ
そして陰陽寮勤めであるのと共に帝直属の妖退治班員でもある




女「まぁ!晶様」


男「久方ぶりですな 水深殿」


「これはこれは 皆さん こんにちは お仕事お疲れ様です」ニコッ

そんな彼が人気の出ないはずがない
晶は内裏ではアイドル的存在でもあった







女「今日も帝とおしゃべりですか?」


「ええ 今朝帝直々に"今すぐ参上せよ"という内容の文が届きまして、今行ってきたところです。」


女「まぁまぁ」




「まったく…私にも仕事があるというのに」



男「帝は本当に水深殿を好いておられるのですな」



ほけほけと笑っている男の発言に対して晶は苦笑を浮かべた

ちなみに言うと妖退治班の存在はその班員である者達しか知られていないため、それ以外の者たちの前では伏せて話をしている
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ