shanks

□永久を誓おう
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永久を誓おう。
笑顔で、笑って。



「シャーンクスっ!」


甲板で海を眺めている大好きな人の背中に、あたしは抱きついた。


「おー、ナマエ。どした?今日は、やけに機嫌がいいな。」

「なんか、甘えたいのー。」



腰に手を回して、シャンクスのマントに顔を押し付ける。
鼻腔に広がる、大好きな香り。


温かくて、優しい香り。





「シャンクスー?」

「んー?」



波の音。
他のクルーの、賑やかな声。


あなたの、鼓動。




全部が全部、愛おしい。

絶対に離したくないって思うほど、愛おしい。



「どした?ナマエ。」




だからこそ、伝えたいことがあるんだ。



「…大好きっ。」




自分から言ったくせに、熱くなる頬。
高鳴りだす鼓動。


それと一緒に溢れる、安心感。



シャンクスがクルリと身体の向きを変えて、あたしと向き合う形になる。



片腕が、あたしをしっかりと抱きしめて、



「俺もだ、ナマエ。愛してる。」



囁かれる、愛の言葉。

甘く落とされる、キス。





「でも、どうして急に?」


「うーん、なんかね?こういう日常を、離したくないって思って。」



軽く笑って、もう一回シャンクスの胸に顔を押し付ける。



「はは、そっか。」


シャンクスの声が、風で流されていく。



「シャンクス。」


「ん?」



「離れないでね、絶対に。」




絶対に、絶対に、

あたしの傍から、離れないで。



「いなく、ならないでね。」


永遠に、永久に、



「あたりめェだよ。誰が、お前を離すもんか。」



その、片腕であたしを抱きしめていて。




「…ナマエ。」



そうやって、甘く名を呼んで。



「永久を、誓おう。」






あたしから、離れないで。


ずっと、傍にいようって、





永久を、永遠を、





誓おう―――。



fin..


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