zoro

□緑髪
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とある、晴れた日。
今日も、サニー号は元気よく海を渡っていく。


「ねー、ゾロ?」

ナマエは、甲板で、大の字に寝ているゾロの横に腰を下ろした。

「あ?」

ゾロは、目だけを開けて悠を見る。
ナマエは、楽しそうにニコニコ笑っていた。


「んーとっ、さっき考えたんだけどね?」


無邪気に笑うナマエを、ゾロは愛おしく感じる。
そして、ふっくらとした柔らかい頬に触れたくなった。

でも、触れてしまったら止まれないような気がして、我慢する。


その代わりに、ナマエの言葉を促す。


「何を考えたんだ?」


「ふふっ。ゾロを、何かに例えたら何かなーって。」


面白そうに笑う悠。




「ゾロを、何かに例えたらねー?やっぱ、マリモ!」


「マリモ、ゆーな。」


ゾロは、軽く睨みながら言葉を放つ。
そんなゾロはお構いなしに、ナマエは楽しそうに笑っていた。


ナマエ以外のやつに言われたら、きっと、軽く睨むだけじゃないと思う。


それでも、やっぱり軽く睨むだけで流すというのは、惚れた弱味というものなのか。



「だって、ゾロの髪。まんま、マリモだもんっ!」


そう言って、ナマエはゾロの髪に手を伸ばす。
軽く触れようと思ったときだった。



――グイッ


手を、思いっきり引っ張られる。
思わず目をつぶると、唇にやわらかい感触…


「…んっ。」


ゾロの熱い舌が、唇を割って入ってくる。
いやらしく口内を乱れさせて、唇は離れた。


そして目を開けると、近くにはゾロの意地悪な顔。



「マリモは、キスなんかしねェだろ?」



意地悪な目、言葉、唇。



「エロマリモ。」

「上等。」



フッと笑って見つめるゾロの顔はあまりにもかっこよくて。
なんか、負けたような気がして悔しくて。


ゾロの胸に顔をうずめながら、今度は流されないと心に誓うのだった。


fin..

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