バテン・カイトス

□ふたり
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「キュウ?キュウキュー。キュイ。」


「・・・ん・・・」


「キュイ。」


目を覚ますヒューズ。
半身だけ身を起こすと自分の周りを囲っていただろうグレイソーン達が一斉にある場所へ駆け抜ける。


小川を挟んだ対岸には、マキナを調整しているヒカリがいた。


少し痛みの残る腕を見ると、きちんと包帯が巻かれていた。


「キュイキュイ」


『んー?』


「キューイ」


『あ、ヒューズ。』


ヒカリはこちらに気付くとパシャパシャを小川を渡ってヒューズの元に駆け寄った。


『ごめんなさい、しみる消毒液を使っちゃったみたいで・・・』


へへへっと笑うヒカリをジロッと睨むヒューズ。


「ここで良かったと思う。消毒液ごときで気絶したのを見られたらとんだ赤っ恥だったんだからな。」


『大丈夫!グレイソーンと私しか目撃者いませんから!』


キョロキョロとわざとらしく周りを見て、びしっと敬礼の真似をするヒカリにヒューズはフッと笑をこぼす。


それに味を占めたヒカリは手についていたどろどろマキナオイルのススを鼻の下に適当につけて「元老院の真似」と言ってさらにヒューズを笑わせようとするがそれは失敗した。


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