その他詰め合わせ
□清らかさ
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「わっー!!海の上ってよく見えるねー!」
ハオはS.O.F.にひかりを乗せると海の沖の空中へ移動した。
この招待にひかりは大変感動して目を輝かせている。
「周りに邪魔が無いからね。」
「見えなかった星が少し分かる。ハオは良いなぁ。空が飛べて。エリファスは<危険だからダメだ!>とか言って夜もなかなか出してくれないし。」
そうやって不満そうにキミは言ってみせるけど、心の中ではちっとも持ち霊にそんな気持ちを抱いてはいない。
「…そろそろ帰ろうか。」
それが切ない。
僕は人間に失望していて、
シャーマンキングになって、全てを滅ぼす。
だけど、キミとは一緒にいたい。
「え!?今来たばかりな…」
抱き寄せて、くちづけたひかりの心はやっぱり読むことが出来なくて…。
「僕が帰りを奨めているうちは安全だけど、どうする?」
「…帰…りま……す…。」
俯いて後ろを向くひかりの気持ちが、どうか僕を拒絶している訳じゃない事を祈りたい。
生まれたときからキミと居れたなら…
倖せだったのかもしれない。
終わり