オルタンシアサーガ

□酒は百害の長?
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ゼムゼリア城下。



「・・・はぁ・・・。・・・寒い・・・。」



偵察団はルクスの回復を待つ事になった。
しばらくの間、デフロットもマリユスもスレヴィ王子達と今後のことについて議論することになり、ヒカリは1度外に出る事にした。


それにしても、この国の気候はとてつもなく冷たく時おり痛みすら感じる寒さだ。


「(やっぱりなにかまだ羽織ってくればよかったな・・・)」


これまでの時間、走り回ったり戦闘だったりと暑かった体もしばらくのゆとりであっという間に冷めきってしまった。


ヒカリは手を擦りながら城下を見渡しす。


「(とりあえずあそこで待ってようかな・・・)」



ふと目に付いた居酒屋にヒカリは誘われるように入っていった。







「うぇーーーい!!」


「ガハハハハ!!」


一時休戦も、相まってここでは敵味方関係なく男達、女達が和気あいあいと盛り上がっていた。

ヒカリはそれを掻き分けて
バーカウンターへとたどり着く。


「賑やかですね。なにか温かい飲みものいただけますか?」


「おう!お嬢さん、ごめんな!今ちょうど酒以外切らしちまって・・・ホットビールならあるんだが・・・」


「ほ、ホットビール?」


「おう。うちの名物だ。どうする?」


「・・・せっかくなので、それで。」



ヒカリは異国の珍しい飲み物に、笑顔でありついた。


「・・・・・・ぷはあ!・・・美味しいですね、」


「お!いいねぇ・・・!!どんどん飲みな!俺のおごりだ!」


店主に飲みっぷりを気に入られ、ヒカリは次々に作られる飲み物をどんどん身体に入れていったのだった。
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