よんでますよ、アザゼルさん
□手
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「アザゼルさん!!どこですかっ!!」
それは数時間前のこと。
アザゼルのやらかしたミスを芥辺に報告するため、事務所へ引っ張ってきた時。
「もう、ええわっ!!さくま●んこなんか知らん!!」
と顔面穴という穴からぐしゃぐしゃに涙やら鼻水やらを垂れ流しながら逃げていった。
それも、魔界に戻ったならまだしも人間界なのだ。
「─と言うことなので、神枷さん!!一緒に探してくださいっ!!」
「あ、はい!すぐに…」
プツリと切られた携帯電話をバッグにしまうとひかりはすぐさま外へ出た。
この間、もっさんを亡くしたばかりの佐隈が慌てるのもわけないと思うひかりだった。
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