その他詰め合わせ

□清らかさ
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この土地で星のよく見える場所に、彼女は独りきりで夜空を眺めていた。


「…あ、ハオ。」


「やぁ、ひかり。こんな所で何をしているの?」


近くに彼女の持ち霊はいない。
ハッキリとわかる。


無論、その他の人間すら。


それなのに、彼女は星組の僕らを恐れることもなく座っていた身体を倒して仰向けになった。


「…星を、見ているの。ここら辺だと綺麗だし。だけど星組さんも見えちゃった。」


「オパチョ、ラキスト、悪いけど先に戻っていてくれ。」


その言葉に離れたがらないオパチョを抱えてラキストが消えていく。


ハオはそこまでしてひかりのそばにいたいと思ったのだ。

「隣、いいかな。」


「うん。だって私の場所じゃないから。」


彼女の心は不安に揺れることなく、むしろ少し嬉しそうに見えた。


「ひかり、葉やアンナは元気かい?ああ、その他大勢も。」

その質問に、空を見ていたひかりの視線がこちらを向く。

「みんな、集まるときは平和だよ。だってね───」


ニコリと微笑んでそう応えるひかりに、ハオが急に被さる。

そのままハオはひかりに威圧をかけるように見つめ、ひかりの両肩を抑える。


「…もし僕がキミに何かをしたら、それでも彼らは平和を守れッ───」


ゴチンッ!


「恐山流、必殺額打!」


動揺する彼女を衝動的に見たくなったが、それは叶わなかった。


心を見てしまう自分が、こんな子供相手に何も考えられなくなってしまうのに歯痒かった。


その後付けにもなる理由を整理するのにフリーズしていたら、自分の下から自分を呼び掛ける声が聞こえて我に返る。


「だ、大丈夫?気絶…してないよね?ビックリした…。」


「…ククク…アハハハハ!!……ひかりって本当に面白いなぁ!…腹が捩れるっ…アハハハハ!」


きっと彼女はポカンとしているだろうが、ハオは止め処ない可笑しさにひかりから退いて横になって笑う。


「…ハオが壊れちゃった…」


「ごめん、ごめん。…こんなに笑ったこと無いよ。本当に。」

ハオは立ち上がると、起き上がったひかりに手をさしのべた。


「ご褒美と、もっといい場所に連れて行ってあげるよ。」



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