その他詰め合わせ
□星の瞬き
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「おーい!玉藻!!」
「なんですか鵺野先生。」
息も白く映る夜の町。
今日は好きな人を食事に誘うはずが先約が居るのを理由に断られ寒空の下珍しく歩いていた玉藻。
「お前がこんな所に居るとは珍しいと思ってな。そうだ、良かったら一緒に屋台で飲まないか?こう寒い時はおでんが旨いぞ〜」
「そんなこと言って、また私に奢らせる気ではないでしょうね・・・。」
「やだなー。今日は俺の奢りだ!!」
「鵺野先生!!遅いですよー!!レディーを待たせちゃダメなんですからね!!」
声のする方を向くと、屋台の簡単な席にゆきめがこちらを急かすように大手を振っていた。
しかし、玉藻の視線はゆきめの隣に座っている人物をしっかりと捉えた。
「ひかりさん・・・。まさか先約とは鵺野先生・・・」
「お?ああ、たまたまゆきめが神枷先生と出かけていたからついでにな。それじゃっ・・・!?」
先行こうと背を向けた鵺野の肩を玉藻の手がしっかりと止めた。
「私の奢りで構いませんから。行きますよ鵺野先生。」
「お、おお。・・・助かった」
流石に四人分の会計が浮いた事にポツリと呟いた鵺野鳴介であった。