NARUTO
□傍に
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「ひかり───!!!!」
声が枯れるほど叫んだ。
任務から戻れば木の葉は壊滅状態。
暁リーダー、ペインによる襲撃。
あらかたの忍び達は参戦していたため無事なものが多かったが、その中にひかりの姿は見当たらなかった。
本当に、もうだめかと、会えないかと思い、絶望感が全身を走ったが
「ネジ!あれ、あそこ!ひかりちゃんよ!」
酷く土埃に汚れたひかりは、両脚が流れた土で埋もれていて身動きがとれなかったが命は助かっていてくれた。
「おーい!ネジぃー!そこの木材とってー!」
日は変わり、現在ひかりは仮設設備を建てる手伝いをしていた。
もちろん、そんなのは大反対だ。
「ひかり!何をしているっ!」
一階建ての簡単な平屋とて、高さは十分ある。
オマケにまだ骨組み状態。
そんな細い木材の上を綱渡りのような足取りで動き回るこの女は異常だ。
「何って…お手伝いだけど…」
「馬鹿者!!さっさと降りてこい!」
足を負傷した病み上がりの女がなんと危険な事を!
心配する此方の身にもなってほしい。
「ちぇーっ。ハイハイ。すぐにおりますよー。っわぁっ!?」
「危ないっ!!」
どさり…どころではなく、ドッと地面に背中を打ち付けるネジの上にひかりは落ちた。
「くっ────ひかり!!」
「ひぇーっ!ごめんなさーい!!」
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