その他詰め合わせ
□夢夢現
3ページ/3ページ
夜も次の朝にかかる頃
ひかりは薬売りの腕の中でうっすらと目を覚ます。
夢なのか現実だったのか
あの後、とても温かく気持ちのいいことがあった気もするし、なかった気もする。
でも、布団一枚で薬売りと一緒に眠っているのは事実。
温かく、薬のほのかな香りに包まれながら彼の顔を見つめると、同時に薬売りも目を開けた。
何かあったのか、そう口を開こうとするひかりの唇に薬売りは人差し指で触れて
小さく、
「夢…ですよ。二人だけの…。」
そう言った。
fin