バテン・カイトス

□ふたり
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ヒューズはフェルカドにつくと、
怪しい露店に気づけば足を止めていた。
妙に惹き付けられた露店には、グレイソーンを2匹引き連れた老婆がいる。


「おやおや。若いのが・・・これまた血気盛んな男がこの店に何のようだね・・・」


ヒューズは老婆の声を片耳に聞きつつも返事は返さなかった。


「おい、店主。この石は高価なものか??」


他にも色々な装飾品がある中で、朱い石をワイヤーで美しく囲まれるペンダントを手に持ったヒューズ。


「ほぉ。闘いの血に染まった暁のような朱い石・・・お前さんは何かを守る為に血を見る運命と言ったところか・・・」



「・・・気味の悪い事を言うな。売れぬ品なら店にわざわざ出すな。」


その不気味さに、何故か早く立ち去りたいココロと留まらねばならないココロが確実に2つ沸いたヒューズ。



「口の悪い若僧だねぇ・・・それが、気に入ったのならお前にやろうじゃないか。」



「馬鹿をいうな。金ならいくらでもある。」



「金で女はかえないよ。もっとも、あんたの思う女が綺麗なこころの持ち主ではないって言うなら話は別なんだけど。」


ヒカリはそんな女ではないと
そう怒りかけたその時だった。


朱い石が青く透き通る。


「・・・へぇ。それなら問題ないよ。どんなに朱い空でも、大きい水たまりに比べたら全部青になってしまうのだから・・・・・・さあ、店仕舞いだ。」


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