海賊の部屋

□にゃんこ
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ゆったりとした時間が流れる朝。
なんとなく起きる気がしなくて、ベッドの上に寝転がっていると、外から騒がしい足音がする。
と、次の瞬間、

「マルコォォォ!!」

「ゔ…っ!」

強烈な痛みと衝撃が俺(特に腹部)を襲った。
呻きながら、たった今襲撃を仕掛けた奴を見ると、トレードマークとも云える帽子を乱雑に被りながら俺の腹に抱きついていた。というか、今日の寝癖は特別凄いな。

「マルコ…!どうしよう、俺…!」

顔を上げた男、エースは悲痛な表情を浮かべ、尚も言う。
流石にただ事じゃないと感じた俺は、まずエースから事情を聞くことにした。

「落ち着けよい。何があったんだ?」

「耳!」

「あ?」

「俺の耳が!異次元に!」

「はぁ?」

訳が分からない。耳が異次元ってなんだよい?
エースは落ち着く様子はねぇし…と、思った時、不意にエースの頭が目に留まった。なんか…違和感?

「おい、エース。ちょいと帽子を取るぞ」

「えっ!?いやっ、それは駄目だ!」

「いいから。明らかに変だぞ」

「あぁっ…!」

「は…?」

帽子を取った瞬間、俺は俺の目を疑った。
だって、だってよ。

「猫の…耳…?」



―…アイツの耳が真っ黒な猫耳に変わってるなんて、信じられるか?
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