海賊の部屋
□太陽
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あいつはすげぇあったけェ。
元々の体温の関係だろうけど、それでもあいつはあったけェんだ。
俺が白ひげ海賊団の家族になって、マルコと初めてちゃんと話した時は、普通にいい奴だと思った。
面倒見いいし、嫌な奴じゃない。それくらいの認識だったのに。
初めて一緒に闘った時の真剣で、冷徹な表情を見てから、少しずつ変わった。
普段は優しいのに闘いの中では冷たくて熱いアイツは、どんどん俺の思考を侵食して満たして埋めていった。
だから俺はアイツを呼ぶ。
「マルコ!」
「ん…なんだよい、エース?」
ゆっくりと振り向いて、俺の名前を呼ぶマルコ。
それだけで、どうしようもない程ニヤケてしまうのは仕方がないだろう。
「なっ、一緒に飯食いに行こうぜ!」
「飯?別に構わねぇよい。…でもお前、寝んなよ?」
ニヤリとからかうように笑いながら、俺の髪をぐしゃぐしゃと撫でる。
優しい感触、暖かい手の温度。
その瞬間、何故だか泣きそうになった。
「どうした、エース?」
「…っ、何でもねぇ!」
マルコが俺の顔を覗き込むようにしたから、出来る限りの笑顔でそう告げると、マルコは不思議そうにしながらもまたいつもの様に笑って歩き出した。
「あっ、待てよ!」
慌てて走り寄ると、マルコはいつも待ってくれる。
「早くしろよい。飯が無くなるぞー」
「それは困る!!」
一緒に笑いながら過ごすと、俺はすごく嬉しくて心は暖かくなる。
マルコは、太陽みたい
【太陽は、いつも俺を見ていてくれる】