裏NOVEL

□眠り狼に悪戯を!
3ページ/19ページ


「うるせぇ」

内心ちらりと走った衝動を読み取られむっとするが、小さく悪態を吐くだけにして肩を竦める相手に背を向けた。

こいつの寝顔を他の奴らに見せたくない…と思ったから自然と足は速くなる。

階段を登る揺れが心地よかったのか、リーマスは俺の胸元のシャツを握り締め、甘えるように頬を擦り寄せてきた。

「…本当に襲っちまうぞ?」

「…んっ…」

溜め息の延長の様な呟きはリーマスの吐く鼻息で冗談から本気に変わってしまいそう。
見慣れた寝顔もうっすら開かれた口唇も…誘われている様にしか取れなかった。

「冗談…寝ながら誘うなよ」

苦笑いを浮かべる俺は、下半身が疼くのを感じていた。
どうにか勢いを付けて登る事でそれを誤魔化し、部屋に到着して真っ暗な中突き進む。

「リーマス…着替え、どうするんだ?」

もう完全に寝入っていると分かっていて確かめる。
案の定答えは寝息で…俺はくすっと笑いながら腕の中からリーマスをベッドに下ろした。

_
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ