裏NOVEL
□眠り狼に悪戯を!
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「うるせぇ」
内心ちらりと走った衝動を読み取られむっとするが、小さく悪態を吐くだけにして肩を竦める相手に背を向けた。
こいつの寝顔を他の奴らに見せたくない…と思ったから自然と足は速くなる。
階段を登る揺れが心地よかったのか、リーマスは俺の胸元のシャツを握り締め、甘えるように頬を擦り寄せてきた。
「…本当に襲っちまうぞ?」
「…んっ…」
溜め息の延長の様な呟きはリーマスの吐く鼻息で冗談から本気に変わってしまいそう。
見慣れた寝顔もうっすら開かれた口唇も…誘われている様にしか取れなかった。
「冗談…寝ながら誘うなよ」
苦笑いを浮かべる俺は、下半身が疼くのを感じていた。
どうにか勢いを付けて登る事でそれを誤魔化し、部屋に到着して真っ暗な中突き進む。
「リーマス…着替え、どうするんだ?」
もう完全に寝入っていると分かっていて確かめる。
案の定答えは寝息で…俺はくすっと笑いながら腕の中からリーマスをベッドに下ろした。
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