裏NOVEL
□勉強の仕方
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「テスト前に覚えたらいいじゃねぇか」
「君の様に出来ないから今頑張ってるんだよ…」
もう…と苦笑いを浮かべながら、リーマスは呆れた声を出した。
一度聞いたり見たりしただけで覚えてしまうシリウスはずるいよ…と心の中で文句を呟きながらも、手と目はレポートへ。
「後少しなんだから、邪魔しないで!ジェームズらと遊んできなよ?」
「いやだ」
「いやだって…言われてもι」
「俺はお前と仲良くしたいんだ」
にやりと笑って視線を寄越す。
その目には、何か企んだ色が溢れている。
「何言ってるのさ。なら終わるまで大人しくしてて」
ちらっと見たシリウスが、困るような眼差しで見ており、リーマスは動揺を隠すようにつんと言い放った。
「大人しくね……」
うつ伏したまま籠るようなセリフを吐き、ゆっくりと身を起こす。
気になるのか、リーマスは書いている手を思わず止めて、視線は外さずシリウスの動向を伺う。
「手、止まってるぜ?」
見咎めたシリウスは頬杖を付いてこちらをじっと見、軽く口唇の端を上げながら笑った。
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