裏NOVEL
□HEAVEN
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好きだよ
大好きだよ
迎えに行くから…
待っているから…
二人でいればそこは────
【HEAVEN】
「ふっ…、んっ──っ」
リーマスは漏れそうな声をじぶんの腕を噛むことで必死に堪えた。
「ばか…。キズがふえるぞ?」
シリウスは上目使いでリーマスを見、わざと口唇をリーマスのものに触れさせながら呟いた。
「あ……ぁっ」
吐息が天を向いたそれにかかり、軽いしびれが走る。
ちゅっと音を立てて溢れてくるものを吸われると、音と吸引の刺激で、また先端をにじませる。
シリウスは嬉しそうに眉を上げ、少し身を起こしてリーマスにキスをした。
卒業後の未来に不安を持ち、人狼が故に騎士団への参加に躊躇いを持つリーマスに、シリウスはこれ以上ない方法で慰め路を示した。
子供騙しのような口約束。
それでも今の二人には大切な約束で、未来へ進む糧になるもの。
卒業しても、離れていても、心はひとつだよと──互いの左の薬指に誓った。
誓いのキスはいつしか深いもの代わり、シリウスの手がゆっくりとリーマスの敏感な部分に触れていく。
出窓に腰掛けたままで逃げ場のないリーマスは、キスには答えたが、それ以上を求めてくるシリウスに待ったをかけた。