裏NOVEL

□After Dance☆
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クリスマスのダンスパーティーを抜け出して、ジェームズとセブルスは今、長い廊下を進んでいる。

けれど足音は一組分しか響いていなかった。

極端に酒の類に弱いセブルスは、パーティー会場で間違えてワインジュースを飲んだので今はすっかりほろ酔い気分。
しなだれかかるセブルスに、ジェームズはある種の衝動に駆られ、抱きかかえて運んでいるところだ。

「ん…っ」

「セブ…もっと捕まってないと、落ちるよ」

優しく囁き抱き直せば、仔猫が母親に甘える様に頭を胸にすり寄せてくる。
その無防備な仕草に、ジェームズの顔が綻んだ。

今日は少し放っておき過ぎたかも知れない。
シリウスに協力していたのもあるが、相手を試してみたい想いがあったのは異なめない。
ダンスを二人で踊ろうと誘っても、そっけない態度だったし…悪戯でもして脅かしたい気持もあった。

けれど会った瞬間、セブルスはジェームズに抱きつき…そばにシリウスとリーマスが居るにも関わらずキスしてきた。

酔いも手伝っての事かも知れない。けれどそれなら尚更、心の奥で想っていないとあんな行動はとらないはずだ。

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