novel U
□act.9
1ページ/5ページ
今のリーマスは外の世界(ホグワーツに関して特に)はもの珍しさがたっぷりである事を忘れていた。
この事態──リーマス精神幼児化──がバレない様にリーマスには十分言い聞かせ、俺の傍を離れないと云う約束で外に出ることを承諾した。
好きにしていいと言った手前今は出るなとは到底言えないのだ。
それに食事はどうにかなっても授業は出なきゃ仕方がない。まさか元に戻るまでサボらせる訳にもいかないのだから…。
「いくぞ?」
「うん!」
耳と尻尾が出ないかと小さな不安を抱きつつ、大きな期待を持ったリーマスはひょこりと部屋を出る。
そして俺は……談話室を抜けるだけで質問の嵐にあうのだった。気を引きたいのか不思議に思えば直ぐに口にする。
「ねぇなんでえがとびらなの?」
「隠し扉だからだ」
「へーなんでかくすの?」
「他の寮生に見付からないようにしてるのさ」
.