novel U
□act.5
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取り敢えずリーマスに俺達の事や現状を聞かせてみて、何か思い出せるか試してみた。
しかし説明も半で…ごっそりホグワーツでの事が消えていて、俺達との記憶が全くないと解るに到った。
何せ何を聞いても答えが曖昧で…俺達を知らないと言い張るのだ。
それにどうも話し方まで幼いように感じる。
「──…じゃ俺は?」
「しりうす!」
「あっちは?」
「あっち呼ばわりはひどいなぁ」
「ぅあ…じぇーむず…」
「尚且、まだ怯えるのかいι」
俺の袖を握り締めながらジェームズを横目で見上げ小さく答えるリーマス。
少し離れた場所からジェームズは溜め息を吐き残念そうに項垂れていた。
「そう落ち込むなよ」
「お前はいいよ。リーマスに気に入られてるから…」
むすっと答えるその様子に、俺は何処か勝ち誇った気まで感じ、微笑いを堪えながらリーマスを見る。
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