novel U

□act.3
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「…おはようリーマス」

 朝陽に揺り起こされ俺は重い瞼を開く。目覚めて腕の中で眠るリーマスを見、ふっと目を細めてしまった。

 朝陽より眩しい寝顔だよな…。

 …朝一で脳が弾き出した一人よがりな考えに、照れが入り視界を邪魔する前髪を掻き上げる。

「馬鹿だよな…俺っ」

 だがそんな自分すらこいつに出会って好きになれた。

 キラキラ光る太陽の柔らかい光り。其を指に絡めればするりと溢れ落ちる鳶色の髪。そのふたつが目見えた時、俺の瞳を刺激する。

 少し泣き腫らした目元に接吻けすれば小さく身じろぎ、シーツに額を擦り付けて安眠を邪魔する俺から逃げようとしている。

 行動のひとつひとつがいとおしくて…昨夜も俺の我儘で戸惑わせた。

「たくさん泣かせちまったな…」

 目を開いたらウサギの様に紅いかも知れない。そう考えて起こさない様に声を潜めて笑った。

 昨夜心配だった俺はリーマスのベッドへ潜り込んだ。勿論何も無かったハズもなく、今だ眠るリーマスの身体には俺が付けた朱い跡がたくさん残されている。


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