novel U
□act.1 +α
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まさかこんな副作用が出るとは思いもよらなかった。
俺達はただ彼奴の苦しみを少しでも和らげてやりたくて…せめて其に近いものを、身体が楽になるものを──作ったつもりだったんだ。
優秀な成績を修めてるんだから必ず出来るだろうと…自分達を信じて疑わなかった。
俺達の頭なら計算出来て当たり前と考えていた。
其は間違いではないが…決して正解でもないと、その結果を間の当たりにして俺は改めて思い知るのだった。
だが俺は今でも思う。
あの薬が自在に作れて、かつ元に戻す薬が解っているのならば…こっそり手元に置いて。たまには彼奴に飲ませて…楽しむのも一興じゃないだろうか?なんて…。
ああ但し、俺の前だけで……と云う限定付きだけどな。
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