novel T‐α

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「それでは〜本日のターゲットを確認!」

ジェームズが忍の地図を取り出し、悪戯仕掛人四人組は羊皮紙を覗き込んだ。

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四人が集まっているのは数在る隠し部屋のひとつで、こっそり集められた戦利品──悪戯道具や、それに類する薬品や材料──が置かれている小部屋だった。
魔法で細工し、内部は隠し部屋にしては明るくゆったりとしている。

先程までジェームズとシリウスは大鍋を掻き回し、ある薬草を煮込んでいた。
シリウスの不服そうな不満を織り混ぜながら。

「しっかしこれ、本当に嫌な色だなぁ…」

デロッとした緑がかった紫の液体をこねくり回して顔をしかめる。

「その方がらしくていいだろ?僕の頭を信じなさい♪」

シリウスが嫌そうな顔で最後の液体を垂らすと、ジェームズはうきうきした口調で返事を返し火を消した。

「駄目だよ、シリウス。ジェームズは仕掛けた後が楽しみで、それまでのことなんて気にしてないんだから」

飽きれ顔で薬瓶を差し出すのはリーマス。
部屋の隅ではピーターがうたた寝ていた。


今回ジェームズがターゲットに選んだのは、スリザリン寮の愛しいひと。


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