☆キリリク物☆

□柚莉様
1ページ/2ページ

「昌浩、今日ぐらい休んだらどうだ」

「ん?うん…でも、休んだら納得行かないから」

紅蓮の気持ちも分かる
夜警は欠かして居ないし、睡眠時間も短い。

「お前いつか倒れるぞ」

せっせかせっせか準備を整える俺を掴まえて顔を自分に向けさせる

「解ってる」

「解ってない」

「んっ///グレ…」

怒っているのか居ないのか、突然キスして抱き締められた

「お前が倒れて辛いのは誰と思ってるんだ。」

「わかった。んじゃ今度…ね?」

「今度?今度といっていっつも伸びてるだろ。」

昌浩が夜警に行きたがるのは解る
俺は妖が暴れようがどうだっていいが、昌浩が関わるなら別

「心配しすぎだよ。」

「昌浩!」

腕をすり抜けて邸の外へ向かう

「待て昌浩。わかった。ただし条件付だ」

「条件?」

「夜警に行くことは、許す。そのかわり、妖退治は俺に任せる事。昌浩はみて居ろ」

みていろなどとそんな事は出来ない。

「紅「でなければ駄目だ。許さん」

「…解った」

半分すねつつ、仕方なく承諾する

「うわっ紅蓮?!」

体がフワリと浮けば、紅蓮に抱えられて塀を越えた

「早く行って帰るぞ」

そう言って降ろす気配も無く宙を舞う

「ぁ、紅蓮?…降ろして?」

「嫌」

「ほら、車ノ輔も居るし…ね?」

「嫌」

これじゃぁ、都を回るにも回れない。
まぁ、紅蓮に頼れば都などあっという間に回れてしまうが、頼るのはどうかとも思う

「昌浩解ってるのか?俺の気持ち」

「うん、解ってる。」

「ほぅ?じゃ今何て思ってる?」

「えっ…心配?」

俺が、行きたいって突っ撥ねるから

「回らせない」

「ちょっ紅蓮」

「どうせ、条件飲まないくせに。」

「う…」

図星だ。

「今日は息抜きだ」

どこぞかの屋根に降りて、座る
あの時の様に紅蓮に包まれて

「紅蓮ごめん」

「本当にそう思って居るのか?」

嘘じゃないから紅蓮の目をじっと見つめる

「本当に…?」

「本当」

「絶対?」

「うん」

ニッコリ紅蓮が微笑んで、気付けば、キスされた

「紅蓮」

そんな紅蓮に抱き付いた

「さっきは悪かった。あんまりお前が行く行く言うから」

「ううん、心配してくれてありがとう」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ