屍界に咲いた黒い花

□そんなやくそくだけ
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「祈騎さーん! 夏休みになったら皆で海行きましょー!」
「海? いーねー、行きたいなぁ
 でもあたし水着持ってないんだよー」
「えっ、まじッスか?
 じゃあ俺が祈騎さんに水着プレゼントしまっす!」
「ほんとーっ? 楽しみにしてるからね!」
「まっかせて下さーい!」

──…

「何だよ、皆して用事あるなんてさー
 有沢の怪我と小川さんはしょうがないにしても、一護もチャドも井上さんも…
 特に水色ォ!!羨まし過ぎるんだよ畜生!!」
「(だから何で僕にだけ当たるのかなぁ)
 …ねー 啓吾、その水着誰の?
 まさかお姉さんの持ってきたの?」
「これかぁ? 違う違う、買ったんだよ、プレゼントに」
「プレゼントって…誰にさ?
 もし有沢さんなら…三途の川イッちゃうよ」
「違うっつーの! 誰が有沢にやるか!!」
「じゃあ誰に」
「……」
「啓吾?」
「…それが…」
「──っえ、ちょ、何泣いてんの!?」
「…わかんねー……」




なまえもかおも おもいだせない
だいすきな、あなたなのに

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