屍界に咲いた黒い花

□満月の夜に
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──訳あって私は出ていく
捜すな そして心配するな
この手紙は読んだら燃やせ
それから
出来ればこのまま暫く
何処かに身を 隠していろ

「ネエさん…まさか…
 ネエさんの身に何かあって、オレ等を巻き込まない様に一人で出てったんだ!
 ……ネエさん…もしかしたら──」
「勝手な憶測で喋んのはやめろコン!
 …あいつの行く場所なら見当が付く」

ルキアの置手紙を読み終えた二人は暫し呆然とし、そしてコンは酷く慌てた
しかし対して一護はコンのように取り乱す事はなかった。当てがあったからだ

「何ィ!? ホントか一護!」
「あぁ! 祈騎ン所に決まってる!!」
「よおぉぉおし! じゃあ早速ネエさんの姉さんのトコに──…」

そこで一護は固まった。──彼女の居場所など、知らない
黙ってしまった一護からコンは察し、見付けた筈の糸口が一瞬にして砕かれ、二人は言葉を失った

「──まいどォ〜
 どうやらお困りみたいッスねェ」
「!!?」

窓の淵に座り、何時の間に居たやら…其処で浦原喜助が笑っていた

「大事なお客さんの一大事…協力しますよ
 さ、御注文は?」
「死神化させてくれ
 それから──祈騎の居場所を!!」
「はいはい、お安い御用──」
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