Say!You!

□HOLIDAY
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「ルイ〜。」



―ギューッ



『く、苦しい…、大輔っ…!』




久しぶりに一日休みになったと大輔から連絡が入って私は昨日の夜から彼氏である大輔の家に泊まりにきた。

朝ごはんを食べ終わって食器の片付けをしていると大輔が後ろから抱き着いてきた。

腰と肩に腕を回されて思い切り抱きしめられている。



「まだ終わらないの?」

『まだまだ。溜め込んでた洗濯物を洗って干して、掃除して…。やることはいっぱいあるんだよ?』

「むぅ…。」



大輔は唇を尖らせて私から離れていくとソファーでクッションを抱きしめて横になっている。

静かになって動きやすくなった。

さてと、ラストスパートかけますか!



〜〜〜



天気は晴天。

絶好の洗濯日和。

眩しい太陽に手を翳して洗濯物を干していく。

ここまで天気がいいと気分もよくなる。

鼻歌交じりに皺を伸ばしながら干していく。



「ルイ…。」



―ギュッ…



『大輔…?』

「ルイ…。ルイ…。ルイ…。」



何度も私の名前を読んで私の首筋に顔を埋めてくる大輔。

髪が当たってくすぐったい。

身を捩って逃れようとすると頬にキスをされた。



『どうしたの?』

「ん〜、何かさ。洗濯物干してるルイが愛おしくなった。」

『アハハッ。なにソレ。後もう少しだから、ね?』

「うん。」



大輔は私から再び離れるとベランダの手すりに腕を乗せ空を眺めている。

今日の大輔はちょっと変だ。

最後の一枚を干し終わって一息つく。

今度は掃除機で掃除。

こっちは割りと早く終わった。



『大輔、終わったよ〜?』

「あ、うん。」



声を掛けると大輔はベランダから部屋の中へと戻ってきた。

掃除機を物置に置いて戻ってくると大輔が自分の膝を叩いている。

そこに座れ、と…。

しかたないか…。

大輔の膝の上に座るとギュッと抱きしめられ肩口に顔を埋められた。



『今日の大輔は甘えたさんだね。』

「だって…、ルイが足りなさ過ぎて…。」



大輔は人気声優。

私は一般会社員。

彼の職業は不定期。

それが故に会える日なんて殆どない。

私も少し寂しさを感じていた。



「何かさ、さっき洗濯物干しているルイ見てたら“あ〜、結婚したら毎日がこんな感じなのかな〜”って思って。」

『私、毎日が大変かも…。』

「アハハッ。そこで、ルイに一つ提案!」

『え?』

「溜め込んだ洗濯物を一気に洗うのは疲れるでしょ?」

『う、うん。』

「だ・か・ら!…一緒に住もう?」



大輔は急に声色を変えると私の耳元でそう囁いた。



「あ、あのね…、ルイ。これは、唯…、俺がルイと一緒に居る時間を増やしたいからであって、洗濯物を洗えっていうんじゃないよ?」

『分かってるよ^^』

「じゃあ、いいの?」

『うん…。』



そう返事を返すと背中から丸め込まれるように抱きしめられた。

はっきり言って痛い。

けど、この痛みが幸せだと思った。




―END―





あとがき

いや〜、小野さんとこんな生活できたらいいねwwww
今日、布団干してて思いついたネタですwwww



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