05/21の日記

23:05

---------------
 なんだかそれがおかしくて、沙奈は思い切り吹き出して笑ってしまった。


 ノートを手にした少年から続々と語られるのは、どうやら学校のことらしかった。
 ハヤトくんという友達と遊んだこと、テストで満点をとったこと、コトネちゃんを泣かせてしまったこと、そしてきちんと謝ったこと。
 道路に立つ自分と二階の少年との微妙な距離のせいもあり、ところどころ聞き流してしまったが、大半はそういった世間話。たわいもない日常の話。少年はやはり笑顔だったけど、沙奈はというとただ頷いていただけで。それでもほぼ一方的に話した少年はまんざらでもなさそうで、十分ほどしてからノートを閉じた。

前へ|次へ

コメントを書く
日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ