aph novel

□君は向日葵
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「はい!トマトパスタにペペロンチーノにカルボナーラにボルネーゼぇ〜」

「全部パスタだね」

ずらっと机に並べられたパスタ等。

『あ、でもいい匂い…』

「ピッツァはもう少しだから待っててね!」

まさか、と思い、ロシアはイタリアに尋ねる。

「な、何枚焼いてるの?」

「えっとねぇ、四枚か五枚くらい!勿論全部違う味だよ!」

『つ、つ、作りすぎだよぉ〜…』

半ば呆れながら、この人数で食べられるか心配だった。

「ヴェネチアーノ〜」

すると玄関から疲れたような声が聞こえてきた。

『この声は…ロマーノ君かな…?』

「あ、兄ちゃん!」

イタリア君は、ぱぁっと嬉しそうに顔を輝かせ、リビングのドアを開けて兄を招き入れた。

「今日またよぉ〜フランスの野郎がフランスパンを投げてきやがっ…………おまっおまっ!!!」

話しの途中に、ロマーノがロシアに気付き、顔を真っ青にする。

「やぁ」

にこっと笑顔を向けると、ロマーノはイタリアの後ろに隠れた。

「なななな、何であいつ等がいんだよっ!!」

「え?俺が呼んだんだよ?」

「なんでだよっ!!」

ロマーノは、ぎっとイタリアを睨む。

「なんでって言われても〜…」

チンッ

と、オーブンから音が聞こえた。

「あ、ピッツァ焼けた!さ、兄ちゃんもご飯たべるでしょ?」

「ぁえ?!ま、まぁ……」

話しがいきなりかわり、ロマーノは、反射的にそう答えた。

「じゃあピッツァ取ってくるから待ってて〜」

小走りでキッチンにイタリアは向かった。

残されたロマーノも、この二人の空気に耐えられそうもないと思い、イタリアの後に続いた。
 
 
 
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