*短編集*
□手をつなぎませんか(火神/甘)
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※クラスメート設定
"大きいなぁ"
彼に対する第一印象はそれだった。無愛想で、ちょっと近寄りがたい感じ
「アメリカに住んでた」っていうから、帰国子女かぁ、カッコいいなぁ…なんて考えたりもしたけれど
"キラキラしてるなぁ"
次に抱いた印象。キラキラと、輝いて見えた
放課後、何気なく体育館の近くを通ったら、ちょうど部活をしているみたいで。あ、バスケ部だったんだ、としばらく眺めていた
"頼もしい背中だなぁ"
同じクラスだった彼と一緒に、学校祭の買い出しに行くことになった。たくさん買ったから、荷物は必然的に多くなるワケで
困っていると、彼は何も言わずさりげなく重たい袋を持ってくれた。「行くぞ」と短く言って、スタスタと前を歩く
その背中に、思いきって呼びかけた
「あの、火神くん…っ」
手をつなぎませんか
そう言えば、彼は照れながらも片手をあけてくれた