゚+.роём.+゚
□feeling memory
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君と逢ういつもの場所で
寄り掛かる赤い壁
俯いた僕に声をかける君が
笑ったり泣いたりしたのも
今思えばとても幸せな時だった…
あの赤い壁に寄り掛かって
通り過ぎる人を見ながらも
君を探してしまう僕がいた
冷たくて触った手の跡が白く残る…
消えてゆく手の跡が
僕等の消しゴムのように
時間が消えてゆくみたいで
自分の孤独を感じた…
あの日君が見せた笑顔が
壁に映っているような気がして――
僕を呼ぶ君の声が
聞こえたような気がして――
不意に振り返ってしまう僕がいた
こんなに君のことばかり想っていても
どんなに君が好きでも
戻らぬ時間は取り戻せないって
解ってた…
でも
それでも君が好きで
君に逢いたくて――
毎日あの赤い壁に寄り掛かってた僕がいた……。