黒バス
□サプリメント
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「大人しく横になっててください。あと、台所お借りしますね」
黄瀬が大人しくベッドで横になっているのを見ると、黒子は持ってきたスーパーの袋を持って部屋を出ていった。
結局あの後大丈夫だと説得したのだが、せき込むし熱があるから誤魔化しきれず黒子に押し切られることになった。とりあえず部屋まで戻されベッドに入れられると、始まったのは質問ならぬ尋問だった。
昨日の様子から今日一日の様子まで。黒子に質問されたことに一つ一つ答えていたのだが、答えるたびに黒子の怒りゲージが上がっていくのが分かった。
特に朝起きてから水とスポーツドリンクしか飲んでいないと言った時はものすごく怖かった。あまり表情には出ていなかったけれど、あれは確実にキレていた。黄瀬の体調がよかったら腹部にイグナイトコースだ。
(カッコ悪っ……)
自分が情けなくて、黄瀬は腕で視界を塞ぐ。こんなことになるなら嘘なんてつかずに正直に言えばよかった。黒子にはカッコ悪い所なんて見せたくないのに、いつもから回ってしまう。熱でほてった脳内のようにぐるぐると、気持ちのやり場がなくなってさまよってしまう。
嫌われたくない、もっと好きになってほしいのにどうしていいかわからなくなるのだ。
「……オレってホントバカっスね」
迷信は本当に当てにならない。