スネハリ50のお題

□教科書
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ハァ…。

毎回のことながらこの幼い恋人に頭を悩まされる。
「この半年で・・一体どうやったらこうなるのかね?」
目の前にある教科書は…いや教科書だったものは半壊状態をすでに越えている。

「あは☆。」

あはではない。あはでは。
「よりによって魔法薬の教科書とは…。」
何をしたのだ?そう付け加えると罰が悪そうに俯く…。
くそ。その角度に私は弱いのだ。

「えっと…。まっ間違っても先生に会えない時に八つ当たりしたり、
わからないから腹いせに床に叩きつけたり、
すべって転んで破れたり、踏み台にしていたりなんてことはないよ??」
全部自白しているのではないか。

「物に八つ当たりするのは良くないな。わかっているのかね?」
「だっだからそんな事はしてないよ。」
顔をあげた恋人の目は潤み、必死に否定しようとしている…。

「…。残り半年どうするのかね?」
「ダイアゴン横町で取り寄せます…。」
「これは新学期前の夏休みにしか置いておらん。今売られているのは生徒用ではない。」
まぁ魔法で直せることには直せるのだがな。
「え!!どっどうしよう…。」
「ふむ…。魔法で直せることは直せる。しかし…。
そのような事をしてまた破られてはかなわんからな。」
「もう八つ当たりしないよ。」
すがりつく勢いで迫る顔…。私の理性を試しているのか?この子供は。
「では…その証明を見せてもらおう。」
「証明?」
お前が私の理性を手放すような事をしたのだからな。責任はとってもらう。
「こういう事だ。」
愛しい体を持ち上げ、寝室に足を運ぶ。
「え?やっそれは…。昼だよ?明るいし…。」
「煩い。二度と物を粗末にしないためにもお仕置きをしておかなければな。」
ハリーの制止も振り切り、扉がしまる…。
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