スネハリ50のお題

□ローブ
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先生のローブは僕のローブよりも断然大きい。
そのローブでいつも僕を包み込んでくれる。薬品の匂いが染み付いた…
先生の香りが染み付いたローブ。僕はそんなローブが大好きだ。

先生が研究室に行っている。僕はそれに包まって少しの間眠っている。だってほら、
今日クィディッチで疲れちゃっているから。先生を待っている間に睡魔に負けちゃったから。

「ハリー。そんなところで眠っていると風邪をひくぞ?」

大丈夫だよ。だって先生のローブがあるから。

「まったく仕様のないやつめ。」

喉の奥で笑う声が聞こえて急に体が浮いた。
「わっわっわ。」
「寝たふりをしていたのか?ハリー。」
「いやっ違うよ。今起こさせられた。」
なんとなくやるとは思ってたけど…。しかも目の前見えないし。先生のローブで真っ暗だよ。

今の状態って…お姫さま抱っこかな?
「ほう。本当に寝ていたというのならば…少々無理しても平気かね?」
意地悪げな声は授業の時の口調で、僕に選択権はないという色が含まれていた。
「え!だって今日はクィディッチで疲れていたから眠かったのであって…」
僕が一生懸命講義しても…フワフワと浮くような感覚が向かう先は…
まいっか♪
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