血盟城の住人達

□Prologue
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自室のドアが軋みながら
部屋への道を開ける。






(……疲れた)







自然と出る溜め息に
また溜め息をつきたくなる。




ジャケットを脱ぐ気にもなれず、
ネクタイだけを緩めた。








眠るためだけのベッドに身体を沈め、

力なく寝返りをうてば
窓越しに赤くて淡い光を見る。









(今日も、綺麗だ…)









頭の隅には王が下した任務には
誰が適任か、という問題があったが

赤い光を見て、すぐに放りだしてしまった。













いくら手を伸ばしても
触れることが出来ない「赤い光」。















("Good night....my dear.")


















「……まるで、あの夢…みたいだ」













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