激安☆現実味

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[空Side]

空(忍とは、何事にも動じず、冷静沈着を持ち行動すべし。
忍者の心得とも言える言葉を恥じぬよう6年生まで育ってたと思ってたんですがね・・・



・・・



・・・だから、仙蔵君。
1年生に焙烙火矢を投げるのを止めましょう(怖))

焙烙火矢を1年は組のしんべヱ君と喜三太君に投げつけている。般若の様な顔をした仙蔵君へ、この事を大きな声で伝えたかったが言う度胸も全く無い私は心の中だけで呟いた。

空(うぅ・・・。
こんな不甲斐ない先輩でゴメンなさい。しんべヱ君に喜三太君(泣)
今、私が二人を救出に向かっても屍に成れる気、満々ですから頑張って仙蔵君から逃げて下さい!!)

チュドーン!!ドッカーン!!のBGMを背景に二人を陰ながら応援していると、しんべヱ君と私の目が会った。←(嫌な予感が・・・;)


し「あっ!!灰色先ぱーい!!
助けて下さーい」

喜「え?灰色先輩?
あー本当だー!!
先ぱーい助けて〜」


救援を求めている二人は私の方へ真っ直ぐ走り寄ってきた。私のところにまで着いたら、私の忍装束を掴み背後に隠れてしまう。

空(んなっ;!?
ムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリ!!
般若顔をした仙蔵君、相手に戦うなんて私に死ねと言っているようなもんですよ二人共;!?)

目頭が熱くなるのを感じて手で隠す。もう、泣きそうだ。

空(泣いちゃダメだ!!泣いちゃダメだ!!
・・・よし!!エウ゛ァ・・・じゃない!・・・灰色空頑張ります!)

気合いを入れて目の前まで来ていた仙蔵君を見つめるが、サイヤ人の様にセットアップされた髪(?)と怒りのオーラが怖くて直ぐさま目を逸らす。

空(怖いよ〜(泣)
"綺麗な人ほど怒らすと怖い"とよく聞きますが正にそうです。
昔の人は素晴らしい言葉を創りましたよね。・・・って、関心している場合ではありませんでした;)

仙蔵様の怖さ故に私は、手を口に覆い隠し体が奮えてしまった。今の私を鏡で見たら顔が青いことになっている事だろう。


仙「・・・空、なんでも良いから後ろにいる喜三太としんべヱを渡してくれ」


真っ赤な顔をさせながら怒り狂っている仙蔵君は、二人を渡せと要求してくる。


空『・・・・無理・・・』
(私も渡したいのですが、二人が力強く服を握っている為に無理なんですよね;)


苦笑をしながら状況を読んでと目で訴えてみたが通じることはなく。
そのかわり、私の顔が気持ち悪かったのか仙蔵様の綺麗過ぎる顔が歪んだように見えた。


仙「何故、渡さないのか理由を聞こうか」

空『・・・理由?
理由なんてない・・・。
それよりも仙蔵君は何故、二人を・・・焙烙火矢で追いかけた?』
(エェ〜;理由ですか?
理由なんてないですよ;しんべヱ君達が来ただけですし;
それよりも仙蔵君は何故、二人を物騒な焙烙火矢で追いかけてたのですか?)


全く持って理由が見当たら無いので素直に白状する。
でも、それだけでは仙蔵君が許してくれそうにもないで、はぐらかそうと三人の中で何が起きたのか聞いてみる。←(そして其の儘、私が助けた理由を聞く事を忘れてくなんまし;!!)
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