激安☆現実味

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[空Side]



・・・ゴリゴリ・・・ゴリゴリ・・・



空(あっ、どうもお久しぶりです。
くノタマ6年の灰色空です。
いきなりのBGMで申し訳ありません;只今、薬制作の授業中でして、火傷用の塗り薬やら血止め用の薬やら、その他諸々を作りエンジョイしております)(※医学バカww)

挨拶をしていても手だけは止めずに作業を続ける。



ゴリゴリ・・・パカラッ・・・ゴリゴリ・・


ゴリ・・・パカラッ・・・ヒ、ヒーン!!



長閑(のどか)なゴリゴリBGMの最中に馬の蹄と鳴き声が一つ。

空(あぁ、のどか・・・じゃなーーーーい!!?)

皆は私よりも速く異変に気づいていたのか、ざわめき合い何の騒ぎかと話しあっていた。
ワンテンポ遅れて気づいた私は、皆と話す機会を逃(のが)し、いつも通りに一人で黄昏れているとおばあちゃん山本シナ先生が場を戒める。


シ「ハイハイ。
皆さん、静かに。少し様子を見に行きますので皆さんは制作中の薬を完成させておくこと。いいですね?」

全「ハイ!」


全員で返事を返したあと、おばあちゃん山本シナ先生は、若い方に変身して様子を伺いに行く。

空(よし!手のスピードを速め、尚且つ丁寧に薬を作ってしまいましょう!!
でも、皆が目が点になっているのは何故ですかね?
・・・あ!もしかして、先程の山本シナ先生の早変わりが素晴らしくて目が点になっていらっしゃるんですね!!流石はシナ先生!)←(皆、空さんの造った薬の量と速さに驚かれてるんですよー By管理人)



〜数分後〜



少し窶(やつ)れて帰ってきた山本先生は私を手招いて一緒に廊下へと出る。

空(あの、ふつくしいシナ先生が窶(やつ)れているなんて;よほど大変な事なんですね;)

シナ先生の様子を見て察知した私は、事の内容を聞く為に静かに対応する。


シ「灰色さん、学園長からのご命令よ」

空『はい・・・』
(ウヒョ;!?はい!なんでございますでしょうか!?)


心臓音がドクドクなるのを無理矢理おさえ込み、シナ先生の次の言葉を待つ。


シ「1年は組と園田村を守る為、一緒に行動しろとの事よ;」

空『はい、わかりました。・・・ご命令・・・ですね』
(はい、わかりました。授業の遅れを取り戻したいですが、学園長からのご命令なら仕方がないですよね;)


私が余計な一言を言うとシナ先生は、ふつくしい顔に影を作り申し訳ないような顔をする。


シ「前回のお使いも行ってもらったのに、また行く事になってしまってごめんなさいね;
学園長に抗議はしたんだけど全く聞いてもらえなくて;」


溜息を零(こぼ)し、「学園長には困ったものだわ」と呟くシナ先生に嬉しく感じた。

空(そ、そんな;!?私なんかの為に抗議をして頂いたなんて・・・。灰色空、感銘を受けました(泣))


空『お気持ちだけで・・結構・・です。
では、・・・失礼します』
(いえ、お気持ちだけで胸が結構いっぱいです!(※胸は小さいですが;)
では、準備の為に失礼します!!)


シナ先生の優しさに目が潤みつつも、学園長からの指令の為に気合いで引っ込めた。
教室に戻ってから薬と勉強道具を片付け、廊下に立っているシナ先生に礼をして自室へと戻り色々と準備をする。

空(抗議をしてくれたシナ先生の為にも頑張ばらなくてわ!)

気合いを入れ過ぎて私の後ろから出てきた炎が若干、熱い。

空(1年生とのお使いですから命の危険は無いでしょう。気楽に行きましょうかね♪)
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