激安☆現実味

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[空Side]


キャーキャー


空(あぁ。また、ですか)



ザワ・・・ザワ・・・



空(気持ち悪い顔をしているのはわかっているので、お願いですから顔を赤くし叫ばないで下さい!!
私は変質者じゃありません(泣))



〜時間が先登ります〜



今日の授業は、"町に行き、偽(にせ)の恋人同士となって一日を過ごす"が内容。
けれど、数少ないくノタマ6年生は私を入れて五人(※そのうち三人が男装)。ペアを組めと言われても絶対に(いや、確実に)一人だけ余る。
なので、公平にグー・パー・チョキで別れようという話でまとまったのだが・・・。















空(なんで私が残ってしまったのですかーーー!?)

チョキを出している右手を見つめているとそこへ、お婆ちゃん山本シナ先生が来る。


山「あら、灰色さんが余ったのね。
じゃあ、各自男女を決めて町へ向かって下さい」

くノタマ(空以外)「はい!」


私を置いて皆は、男装やら化粧の用意をする為に各自室へ行ってしまった。


山「灰色さんは、5年生忍タマも私達と同じ授業をしているので、5年生の所へ行って余った子と組んで町へ行って下さいね・・・ぁあ!
もちろん灰色さんは男役ですよ。女役は5年生の子がやりますからね」


シナ先生は「じゃあ、頑張って下さいね」と、最後に言い一瞬にして消える。

空(頑張れないんで戻ってきて下さいシナ先生ーーー!!)

私の嘆きの叫びはシナ先生に届かなかった。



〜〜〜



自室へと戻り、男装に着替えてから5年生の教室へ普通に歩いて向かっている。何度も言うが、普通にだ。
だけども、くノタマ達は私の顔を見て顔を真っ赤にするし、叫び声を出しながら逃げる人や気絶する人が多数。忍タマは、くノタマ達と同じで顔を真っ赤にしてざわめいる。

空(私の男装ってそんなにダメダメなんですね・・・って、気絶されるとかどんだけなんですか私の顔は(泣)!?
故郷(ふるさと)の忍術もダメダメでしたが、忍術学園でもダメダメなんですね(泣))

一人、とぼとぼと歩きながら心の中で泣いていると、いつの間にか5年生の教室に辿り着いていた。
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