激安☆現実味

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[空Side]

空(今日は裏山でピクニック気分を味わいながら薬用に使う為の薬草を取りに来たのですが・・・なんで、裏山に人が倒れているんですか;!?)


?「…んッ。ぅう…」


あまりにも唐突に起きた出来事なのでしばらく倒れている子を眺めてしまっていた。
幼い顔をした男の子を見ていると顔が赤い。熱を持っているのだろうか魘(うな)されている。

空(ハッ!!眺めている場合ではなかった;!
元医大生として病人が目の前にいたら手当てをしなくてわ;)

男の子を日陰に連れて行き、自分の上着を丸めて枕にさせる。水分補給用に持ってきた水を手ぬぐいに染み込ませると、その子の首へ巻きつける。
熱を冷まさせる基本的な医学だけどこれが結構効き目がいい。

空(よし!これで応急処置にはなりましたね。
水も少しだけになってしまいましたし、この辺の小川に行って水を供給しに行きますか)

この子を一人にさせるのが心配だったので、もうスピードで小川へと向かう。←(人様に比べたら遅い方なんですけどね;)



〜川〜



竹で作られた質素な水筒に水を満杯までに入れる。触った感じ冷えていたので倒れていた子にもちょうど良いだろう。
水を汲み終えると急いで男の子の元へと戻る。



〜木陰〜



空(ハァハァ;つ、着きましたー;!!
体力が無さ過ぎで走ったまま死ぬかと思いましたが、私もやれば出来るじゃないですか!!自分を初めて偉いと思った今日この頃)

水も十分に用意できた所で手当てを再開しようと首にある手ぬぐいを取ろうと手を伸ばすと、男の子が目を覚ました。


空『・・・大丈b「ごめんなさーーーい。どうか睨まないで下さい(泣)」・・・;』


男の子は気持ち悪い顔をしている私に怯えているのか、体を小刻みに震させて土下座をしてくる。しかも、少しだけ見えた彼の瞳が潤んでいた気がします。

空(・・・私って、人が震えあがる程の極悪面だったんですね(泣)
そうです!笑えば良い・・・って全然、良くないです‼︎何度も微笑んだり笑ったりして怒られたり逃げられたりしたじゃないですか;!!
ぁあ;どうしましょう;こんな時にフレンドリーでなるべく普通な友達の伊作君や留三郎君が居たなら後輩の扱い方を指導して頂けるですが…;)

今、この場にいない友達を思いながら心の中で助けを求めた。
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