激安☆現実味

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[空side]

ドン ドン ドーン

文化祭がもうすぐで始まるという合図の花火が上がる。打ち上げているのは火薬委員会と田村君だそうだ。多分、ユリコさんを使っていると思われる。
私達、情報委員会と学級委員会も早々に用意をしなければと、皆にある物を渡す。


鉢「…灰色先輩。これは何ですか?」

空『…?………衣装…?』
(えっ…?何ってコスプレ衣装ですが?)


鉢屋君を含めた学級委員会や情報委員会に渡した物は…そう、皆が想像しているようにコスプレ衣装だ。

空(文化祭と言えばコスプレ!!
コスプレといえば、執事服とメイド服に相場が決まっているのです)

真剣な顔付きで鉢屋君に渡したのは執事衣装だ。
細身な彼の事だ衣装も決まるだろうと、内心ほくそ笑んでいると鉢屋君にチョップされた。


青「ちょっと…!?鉢屋三郎!!お姉様になんて事を!?」

3年「姉様、だいじょーぶ?」


そんなに痛くはなかったのだが、学級委員の皆さん達が心配そうな顔をしてきたので、大丈夫ですと伝えた。


鉢「いや、ここは叩(はた)く所だろう青葉。
昨日、小松田さんとお兄さんの話をだいたい纏めた後にもっと話を聞きたいからと早々に俺達を帰して、一人で小松田さん達の話を聞いて名簿を作るのが夜まで掛かったくせに、そんな衣装まで作ってんですか!!
馬鹿ですか灰色先輩は?」


後輩に怒られてしまいシュンとしてしまう反面、スラスラと呼吸を入れないで話す鉢屋君に凄いと拍手を送りたい。…が、そんなのを送った暁(あかつき)には私の命日になることでしょう。
泣きそうになりながらも、この衣装を作った経緯(いきさつ)と謝罪を伝える。


空『衣装を製作した理由は、折角の文化祭に参加できのは寂しい……と、いう声を…聞いた………。
それで…、見た目だけでもと思っ……た………。
……私が馬鹿なのは認め……る………。
この衣装達も捨て…………に……行く……』
(衣装を製作した理由は、折角の文化祭に参加できないのは寂しいですよね〜と、いう声を前に聞いたような気がしたので;
それでは、見た目だけでもと思って製作いたした所存(しょぞん)です;
すいません;私が馬鹿なのは認めますんで殴るのは勘弁して下さい。
この衣装達も捨てて…いや、勿体無いので私の部屋に持って行くつもりです(泣))

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