激安☆現実味

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[空seid]

伊「・・・なんで抱きあってんの;?」


空(え;?締められてるの間違いでは?)

直ぐ横にある部屋から出てきた伊作君は後輩達に締められてる私を呆れたように見てきた。

空(あ、そういえば。ここの部屋は伊作君と留三郎君の部屋の前でしたね。)

忍タマ長屋の方にちょこちょこ行く事がありますが、部屋の戸が全て同んなじある為、間違えてしまう事もしばしば。
前なんて、長次君に用事があったので長次君と小平太君の部屋に行こうとしたら、間違えて文次郎君と仙蔵君の部屋に着いてしまったなんて事もありました。

空(開けたら長次君では無くて仙蔵君がいたんですもん。
変装しているのかと思って、『顔変えた?』何て言ったら、「何、言ってんだコイツ?馬鹿か?あ、馬鹿だったな。」・・・て、顔をされてしまいましたよ。
悲しかったなぁ・・・(泣))

自身の失敗談を思い出して涙を流していると、今の状況を青葉さんが説明してくれた。


青「今回やる事になった学園祭で他の委員会が何の模擬店を出すか聞きに忍タマ長屋に来ましたの。
そして、本能に赴き、空お姉様に抱きついてるのですわ。」

伊「うん。最後の意味わかんないからね。」


どや顔する青葉さんに対して、本当に意味が解らないのだろう伊作君は真顔で言葉を返していた。←(大丈夫、伊作君。そんな僕が解らないだけなの?って、顔しないで。私も解らないから。)


空『・・・・・・伊作君達の・・・会議を見学しても良い・・?
邪魔はしない・・・・。』
(は、話を戻しまして、伊作君達の委員会会議を見学しても良いかな?
邪魔はしないので・・・。)

伊「ん?僕は別に構わないよ。
留三郎!!君もいいよね?」


振り返って開いた戸の中に呼びかける伊作君。私も少しそわそわしながら留三郎君の返事を待っているとこっちに近付いて来る様な足音が聞こえた。


留「んあ?俺も構わねぇよ・・・って、まだ抱き着かれてたのかよ空;」


留三郎君のつり上がっている目が少し垂れて苦笑いをされた。
抱き着かれている訳では無いのだが、私もそろそろ離してくれると嬉しいなぁー。なんて、そろりと青葉さん達をチラ見する。
そんな、私の視線と先輩として尊敬できる伊作君と留三郎君に注意されたからだろう。情報委員会の後輩達は次々に私から離れて行った。

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