激安☆現実味
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[空side]
数学の授業を終え、先生から教わった内容の復習を淡々(たんたん)と済ましていると、いつも二人で連んでいる同級生の子達が近寄ってくる。←(確か名前は実さんと豊さんでした。)
実「ねぇねぇ灰色さん。」
空『・・・何・・・・・?』
(はいはい?何か後用でしょうか?)
豊「うん、ちょっとお話があるんだけど、此処に座っていい?」
私に聞かなくても此処は皆の教室なんだから座っていいのにと思いながらも首を縦に頷く。
実「良かった(笑)灰色さん勉強してたから話しかけちゃいけないかなって思ってたんだけど、私達の中で気になっちゃって・・・ね?豊?」
豊「うん。なんかこう・・・・・・・・モヤモヤが・・・ね?」
空『・・・・・・・・・・・・勉強は後でも出来る・・・・・・・。』
(モヤモヤがあるなら早く聞いて下されば良かったのに。勉強は後からでも出来ますしね。)
顔の筋肉が固い私は上手く笑えないので、優しく彼女達に応えると二人は顔を赤らめる。
空(前まで肌寒かったから今日の温かな気温のせいで頬が赤くなったんでしょうね。)
上空で一際(ひときわ)、陣取っているお日様の温かさ感じると少し眠くなった。
実「あぁ、私の胸がキュンキュンしちゃうわ///これだから綺麗なものって良いわよね///」
豊「そうね///目の保養になるし///」
空(いやいや、豊さんお日様を直で見ると目に悪いですからね;!!)
可笑しな事を言う豊さんに突っ込みをいれた方が良いのかと頭の中で過(よぎ)った。
豊「はッ!!癒されてる場合ではなかった!!
えーと、話を戻すね。私達がちょっと気になってる事なんだけど灰色さんって、仙蔵君と潮江君の事どう思う?」
空『仙蔵君と文次郎君・・・・・・?』
(仙蔵君と文次郎君の事ですか?)
実「そうそう!!私は断然、仙蔵君って良いと思うの!!」
豊「ちょっと!!先に言うのは無しって言ったでしょ!」
実「へへーんだ(笑)言ったもん勝ちよ。」
わー、わーと楽しそうに騒いでる二人を他所(よそ)に会話の内容が解らない私はポツーンと黙って見守っていた。
空(さ、寂しくなんかないよ(泣)この涙は・・・・そ、そう!!おデブさん特有の汗ですよ(泣)ほ、本当ですよ(泣))
存在を薄くして二人が気づいてくれるのを待っていると次の授業の先生が席につけと声を掛けて下さった。
豊「あ!!すいません。今、席に戻ります。」
実「あららー。先生が来ちゃったか。じゃあ、さっきの話は後でね灰色さん。」
にこにこと戻って行く二人は仲が良いと思います。
〜〜〜
空(はぁ。若いって良いなぁ。)
授業が終った後に二人の話を聞いて見ると気になる子の話だった訳だ。
空(仙蔵君や文次郎君の良い所を散々聞かされて、どっちがカッコ良いと思う?と聞かれても彼等はイケメンですからどっちがと言われてもね〜?
最終的に何故か「灰色さんは立花君のような綺麗な人が似合うよね!」とか「いやいや、潮江君のような男らしい奴の方が似合うよ。」とか訳の解らない話までしてましたし。あの時間は一体なんだったのでしょう?)
その時の二人の鼻息が荒かったのは恋バナをして興奮したからだと思う。
空(話の途切れ途切れに空×文が良い!とか、空×仙でしょう!とかは私が現実逃避した際の幻聴だったのだと思います。)
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