激安☆現実味

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〜町〜


八(もう、町かよ!!
灰色先輩との道中、緊張と化粧中の真剣な顔をした先輩の顔を思い出してたから、あっという間だったな)

先輩の隣をギクシャクしながら歩いていたのを思いだし苦笑いを浮かべる。
こんな相手役では、灰色先輩もやりにくいだろうなぁ、と隣を見たら、町の入口で立ち止まっていた。
どうしたんだろうと、立ち止まると先輩は、いきなり俺の手を取り恋人繋ぎをしてきた。


竹「・・・ッ///!?
灰色先輩!?いきなり、どうしたんですか!!」


先輩の起こした行動に恥ずかしくなり全身が茹で蛸のように赤く染まった。


空『竹谷君・・・、私達は恋人という設定だから・・・。
それと言葉が男らしい・・・』


竹(な、なんだ;授業の為かよ;
俺はてっきり、気があるのかなぁ〜?なんて・・・って、何言ってるんだよ俺!!
学園一優秀だと言われてる灰色先輩が俺を相手にするはずないだろ;)


竹「そ、そうですか;私ったらごめんなさい;」


高ぶってしまった心が先輩の言葉で一気に落ち込んでしまうが、手を繋いでくれた事に関しては物凄く嬉しい。

竹(若干、俺の手汗で恋人繋ぎをしている手が気持ち悪い事になってる;すいません先輩;)

先輩と話した結果、先輩も俺もする事が何も無いので一緒にウロウロ歩く事になった。



〜〜〜



だが、灰色先輩の人目につく美貌のせいで色んな人が俺達の方に熱い視線をかけてくる。

竹(そりゃあ、先輩の化粧のお陰で女みたいには成ったが灰色先輩と一緒に並んで歩いていれば月とスッポンだよな;)

先輩との差を目(ま)の当たりにし、人しれず落ち込んでしまい顔を伏せてしまった。
そんな俺の事に気づいたのか、灰色先輩は伏せていた俺の顔を覗き込む。


空『八子ちゃん、君はとても可愛い私の彼女ですよ。
だから、そんな顔をしないで下さい。私は八子ちゃんの笑顔が大好きなんですから』


普段の無表情で怒っているのか笑っているのかさえも解らない先輩が、甘い笑顔で俺に口説いてきた。←(ほ、惚れてまうやろー!)←(ちょ!!時代が違うから止めて!? By管理人)

いきなりの事に対応し切れなかった俺は風邪でもひいてしまったかのように全身が真っ赤になってしまった。
そんな俺を見て、灰色先輩は何を思ったのか知らないが、俺をお姫様抱っこし、もの凄い速さで移動を始めた。


竹「えッ///!?ぇえ〜///!?」


八(灰色先輩、お姫様抱っこは良いですけど、説明をしてから移動して下さい///)

切実に思う今日この頃。
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