激安☆現実味
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[空side]
お姉さんの気がつくまで雑談していると先程の騒ぎを聞きつけたのか饅頭屋のご主人が私達の方へ近づいてきた。
饅頭屋「あの〜。お客さん、何かありましたか?」
仙「ああ、ちょっとな…」
饅頭屋のご主人に話しかけられた仙蔵君は言葉を濁しながら先程、起きた出来事をご主人に話した。
饅頭屋「そんなことがあったんですか!
大変でしたね」
小「そうだぞ!すっごく大変だった!」
文「ああ、俺らがな」
長「…もそ」
(うん)
気を遣ってくれたのか、饅頭屋さんは優しい声で話してくれた。
饅頭屋「それに、この人ちょっと変ですからね」
平然と当たり前にいう饅頭屋さんに私達は驚いた。
伊「ご主人は、この方とお知り合いなんですか?」
饅頭屋「いや、知り合いという訳ではないんですがねぇ;」
私達から顔をそらして濁す饅頭屋さんは何だか言いにくそうだったが、少しの間をあけて零すように話し出した。
饅頭屋「この人、すぐそこに出来たばかりの小物屋さんなんだけどね。
小物屋が新しく出来た〜って話を聞きつけて、若い女の子達が店に入っていったんだけど、入ってから直ぐに血相を変えて逃げたってのが始まりで、次に入ってった女の子達も奇声をあげて逃げ去ったんだよね。
この前なんて、うちの店に泣いて逃げてきた子もいたんだよ」
小物屋さんがある場所の方面へ指をさす。
そして、少し前の事をふり絞り出すように思い出しながら話しを進める饅頭屋さん。
留「その時に女の子と話はしたんですか?」
饅頭屋「ああ、もちろん。
口が真っ赤に裂けた妖怪を見た。怖かったって、泣いて話してくれたよ」
空『…妖怪…』
(口裂け女の妖怪ですか)
小「よ、う、か、い、の〜せいなのね♪」
長「…そうなのね」
仙「そこ、黙れ」
流れに沿ってリズムよく突っ込んだ仙蔵君に拍手を送りたい。
小平太君と長次君は仙蔵君に任せて話を進める。