恋をする
□03.そんな君が好きで嫌い
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「らーんちゃぁん!!」
アタシは金色の髪をサラサラ揺らす細い背中に飛び付いた。
「あらやちる、びっくりしたじゃない!!」
「えへへー。乱ちゃん!!ギンちゃんが向こおぉぉのほうで探してたよ?」
アタシは遠くの方を指差した。
「アイツ、またサボってるわけ?まったくどーしょもないんだから」
「会いに行ってあげれば?すっごぉく探してたよぉ?」
「なんでアタシがあんなサボり魔に会いに行かなきゃなんないのよ!!」
「だって乱ちゃん、会いたいんでしょ?」
「べつに、会いたくなんかないわよ」
「でも乱ちゃんのお顔には書いてあるよ?」
「あ、あらやちる、字が読めないの?じゃあ今度アタシが教えてあげる♪」
「もぉっ乱ちゃんのバカぁ」
アタシが顔をぷぅっと膨らませて言っても、
「バカで結構よ。もう隊舎に戻るわね。あんたも早く帰りなさいよ?」
そんなことは気にしないで乱ちゃんは走っていっちゃった。
もぉ、素直じゃないんだからぁ。
乱ちゃんのお顔真っ赤だったよ?
嘘つく乱ちゃんは嫌いだなぁ。
でもお顔が真っ赤の乱ちゃんはかわいかった。
だからやっぱり乱ちゃんだぁいすき。