ひらひらと、 川の辺を歩けば、 桜色の花びらが中を舞う、 もうそんな季節か、 いや、またこの季節か、、、 「..どいつもこいつも呆気なく散りやがるぜ、、、、忙しくていけねぇや、」 ふと笑い、 加えた煙草の煙りと共に、 ぽつりと吐く、 桜の散り際を武士と重ねる奴がいるけれど、 そんな気は毛頭ない、 俺等はただ忠実に、 己の魂に恥じぬよう生きるだけ、 散るのではない、 、、、生きるのだ ひらひらと、 刹那に舞い散るそなたが、 、、、切ないと、 煙りと共に舞う花びらがなんともしおらしい、 風情を感じる、といったところか、 「...ん、」 この穏やかな春の中、 何とも馬鹿げた姿が視界に入る、 「..何やってんだお前、仕事どうした仕事、」 俺のその言葉に振り返るは、 「..っあ、土方さん^^」 満面の笑みのお前、 「..馬鹿面下げて何やってんだ、」 「今お使いの帰りなんです、ほら、土方さんのマヨネーズがいっぱい、」 彼女の足元には袋いっぱいに詰められたマヨネーズ、 「..ならいんだ、なら、//」 何故か俺は彼女のその屈託のない笑みに目を背けてしまう、 お前のその笑みがいつも俺を無口にさせるんだ、、、 「ねぇ 土方さん、見て下さい、」 晴れやかな彼女の声で俺は顔を上げる、 「..綺麗でしょ、」 地面に落ちた花びらを、 掬い上げては、 空へと投げるお前、 彼女の辺りを舞う花びらは、まるで彼女を彩る様、 一度終えたその命、 お前が舞わせてくれる、 何度でも、 今なら言える、 素直な言葉、 「..綺麗だな、お前、」 いつも言えない、 この気持ち、 「....ぇ、」 今なら言える、 この気持ち、 「結婚しよう、」 やっと言えた、 この気持ち、 「―――…っ、」 初めて見る、 お前のそんな顔、 「..泣くな馬鹿、」 そっとその小さな身体を抱き寄せる、 「..だって、」 返事は要らない、 「黙って俺について来い、」 震えるお前の声で返ってくる、 「一生あなたについて行きます、」 ひらひらと、 可憐なそなたの舞いが、 、、、俺の背中を後押しする、 |