クール時々、電波
□モデル
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「……おはよう」
「ずいぶんと早いわね」
休みの日はいつもゆっくり起きるのに、今日はいつもと大差ない時間だった。
まだ欠伸が止まらない。
「部屋に蛾が出て寝れなくて」
「え、なんで冷静なのよ。奈々、虫が苦手じゃない」
「うん……助けて」
叫びたいのに頭がボーッとしていてフラフラとしてる。
眠すぎて今にも倒れそう。
「わかった。行くから」
母さんは私の頭を撫でると私の部屋に向かった。
本当にどこから入ってきたのか分からないんだけど……。
「……」
「奈々。どうしたボーッとして」
「父さん……? あれ、今日から仕事だっけ?」
「ああ。行ってくる」
父さんを見送ると、床にそのままで眠った。
ものの数秒もしないうちに眠りについていた。