BGL

□どきどき
1ページ/5ページ


「なあ、ヘタレ」

「ヘタレ言うな」


ただいまの時刻、草木も眠る丑三つ時というところだ。

ちょっと前に恐い和風ホラーを仲間たちとやっていて、面白半分で近くのホラースポットに来てみた。

霊感のある俺と、ないヘタレのソラ。
ここは本当は何もない普通の場所。

それを知るのは俺のみ。


「か、帰ろうって」

「なに怖がってるんだよ」

「怖がってねぇ、よ」


すごく怖がりなくせに意地っ張りな先輩。
けど、そこが可愛いとか思えるんだよな。


「チャラ男。もう帰ろうぜ」

「なんだよ、来たばっかだろ。それに俺は見た目はこうでも真面目だかんな」


よく勘違いされやすいが俺はソラに一途だ。
ソラはそんなこと知らず、そわそわとしてる。

あー、後ろから抱きつきてぇ。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ