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□ストライクウィッチーズ 転生者の日々 第一話
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「――はい、着いたわよ」
美人さんの声で私は目を覚ます。どうやら、眠ってしまっていたらしい。意識がはっきりしてくると、先程の光景が再び浮かび上がってきた。なぜ、私は退化しているのだろう?しかもよく見てみると、日本人の証である黒髪ではなく、長いブロンドの髪だ。おそらく、瞳の色も茶色ではないのだろう。ということは、退化ではない。これは元の私の身体では無いのかもしれない。
「おーい?起きてるー?」
気づけば、美人さんが私の顔を覗き込んでいた。思考の海に流されていた私は、驚いて美人さんの腕の中いたことを忘れ、身を離そうとした。
「・・・っ!」
「っとと!セーフ・・・」
転げ落ちそうな私の身体を慌てて抱え直した美人さんは、軽く私の頬を突いた。
「こら駄目じゃない、いきなり動いちゃ」
「・・・」
「まあ、もう歩けるよね?」
美人さんがゆっくりと私を地面に下ろしてくれる。小さい足でしっかりと地面を踏み締める私を見て、美人さんがよし、と頷いた。
「それじゃ、行こうか」