なのは小説
□無印 第一話 出会い
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海鳴市
海に隣接したその場所はビル群が立ち並ぶなかで豊かな自然が残っていた。
そんな緑が豊かな森を黒い衣服を身に纏って185cmほどの身長の青年が本を片手に歩いていた。
年齢は18歳くらいだろうか?
白髪をしていることもあって人ごみの中に入って行こうものなら一目で見つけられること間違いなしだ。
「自然豊かな場所は空気が新鮮ですね」
青年は真上に昇っている太陽を見ながら深呼吸を行ってそう呟いた。
太陽の光が木々の間から差し込み、幻想的な光景が出来上がっている。
その光景をうまく描く事が出来れば、写生大会で入賞することも難しくはないだろう。
もっともこの青年が絵画を描けばの話なので特に関係はない。
青年の名はユーリ・クラフト。
この海鳴市でとある店を経営している男性である。その場所はかなり見つけにくいところにあり、利用者もとても少ない。
もっともその店自体を見つける事が難し、ただ闇雲に探すだけでは決して見つかりはしないのだ。
普通の一般人では決して見つけられないと言っておこう。
「ん?」
奥まで歩いて行くと微かに声と何かを振るって空気を切る音が耳へと入って来た。